『WATERMAN LEAGUE CHALLENGE SERIES 湘南茅ヶ崎プロ』レポート

選手全員

8月15日(金)~17日(日)の3日間にわたって神奈川県茅ケ崎市にて、『WATERMAN LEAGUE CHALLENGE SERIES 湘南茅ヶ崎プロ』が開催されました。この大会は、スタンドアップパドルボード(SUP)における世界大会の前哨戦として今年初めてアジアで開催されたもので、この大会を経て、来年には本大会が日本で開催されることが決定されています。

今年の本大会には、世界のトップレベルの選手が12名出場し、彼らを前に、日本の選抜されたトップ選手たちが戦いを挑み、日本選手が世界にどれだけ通用するか、ということを証明する大会でもありました。また、そのほかにも一般の方でも参加できるジャパンチャレンジ戦もあり、一般の方からトップ選手まで、幅広いSUP選手たちが参加して、選手はもちろん、その家族、そして子供から大人までみんなで楽しめた大会となりました。

今回のイベントでは、こうしたSUP大会のほかに、「Na Kama Kai」というハワイでも歴史ある子供たちを対象とした、ポリネシアン文化をレクチャーしながらSUPやカヌーなどを体験するイベントや、JSO(日本SUP振興会)による、誰でも実際にいろいろなSUPを体験したり、試乗できるものや、Co-HALさんのウクレレのミニライブ、日本SUPヨガ協会の会長を務める女優でタレントの田中律子さんによるSUPヨガの体験会やトークショーなど、様々なイベントも開催されました。

SUP体験会

SUP体験会

初日は、南西寄りの風が朝から強く、SUP体験会は海上が荒れていたので途中で中止となりましたが、経験者対象の試乗会や、Na Kama Kaiや田中律子さんによるSUPトークショー、SUPヨガの体験会などが開催されました。

SUP試乗会

SUP試乗会

2日目からはいよいよSUPのレースが開催され、この日は3kmレースと、500mスプリントレースが開催されました。
この日も南西寄りの風が朝から吹き、午後からは強まり、海上では荒れたコンディションとなっていました。まず、午前中には3kmレースが開催されましたが、南西寄りの風や波が強く、非常にタフなレースとなっていましたが、参加者はそうしたハードなコンディションの中、果敢に攻めつつ、ゴールの瞬間には、その充実感を体で表した方が多くいました。そうした中で、ハード部門を制したのは、世界のSUPのウェイブ部門で活躍し、プロウインドサーファーである本橋政治選手でした。

3km男子ハード優勝

3km男子ハード優勝

また、インフレータブル部門での優勝は、地元でインストラクターである奥谷一彦選手でした。女子では、ハード部門では照山幸子選手、そして、インフレータブル部門では菱倉温子選手でした。

3km男子インフレータブル優勝

3km男子インフレータブル優勝

3km女子ハード優勝

3km女子ハード優勝

3km女子インフレータブル優勝

3km女子インフレータブル優勝

その後、午後に行われた500mスプリントレースでは、いよいよ日本の代表選手や、世界のトップ選手が出場しました。このレースが日本で行われたのはおそらく初めてだと思うのですが、目の前に浮かべられたマーク3つを回ってゴールするので、かなり白熱した闘いが間近で見ることができました。

500mスプリントレーススタート

500mスプリントレーススタート

500mスプリントレースギャラリー

500mスプリントレースギャラリー

500mスプリントレースゴール

500mスプリントレースゴール

そうした中、やはり世界で戦っている海外選手はスタートダッシュでまずは差をつけ、また、インサイドのレースボードでの波の乗り方やマークの回り方も安定していたことにより、上位を占めていました。日本人選手では、やはり吉田竜平選手、金子ケニー選手がファイナルに残り、日本人の粘り強さを見せつけていました。ただし、世界の壁は厚く、優勝は、男子は若干17歳で世界でもトップレベルで活躍中のMO FREITAS選手、女子はアーストラリアから来日し、38歳という年齢を全く感じさせないANGELA JACKSON選手でした。

500m男子優勝

500m男子優勝

500m女子優勝

500m女子優勝

3日目は、前の2日間に比べると南西寄りの風は弱く、午前中に行われた6kmレースは、風も波もあまりないコンディションで行われました。ただし、気温の上昇により、出場選手は暑さとの戦いとなり、過酷な中でのレースとなりました。このレースには、プロウインドサーファーで、3kmでも優勝した本橋政治選手が出場し、ハード部門では見事に1位で優勝しました。ただし、前半は彼のすぐ後ろにつけながら、中盤で見事に本橋選手を抜かしてレースのトップを走り続け、女子ハード部門で優勝をしたのは照山幸子選手で、3kmに続いての優勝を飾りました。男子インフレータブル部門優勝は、平田和彦選手、そして女子インフレータブル部門優勝は、伊藤えりこ選手でした。

6km男子ハード優勝

6km男子ハード優勝

6km男子インフレータブル優勝

6km男子インフレータブル優勝

6km女子ハード優勝

6km女子ハード優勝

3日目最後で、本大会の最終レースとなる10kmは、この日の昼から行われました。そのころになると南西寄りの風が徐々に吹き始め、レース終盤にはかなり強まってきていたので、後ろの選手ほどハードなコンディションを強いられていました。
そうした中で、やはりそのスピードとパワーでトップ集団にいたのは海外からの選手で、日本との差をどんどんと引き離していました。でも、それでも日本人選手として世界のすぐ後ろにつけていたのは、世界でも活躍中で国内では圧倒的な強さを見せる金子ケニー選手、村林知安選手、吉田竜平選手、永松良章選手でした。彼らは、世界の壁との戦いを強いられましたが、その壁を見事に乗り越え、今後の活躍に期待させてくれるようなレース展開を見せてくれたと思います。

男子では、スタートから安定した速さで最後までレースを組み立てたオーストラリアから出場したPAUL JACKSON選手で、女子では、PAUL JACKSON選手の妻であるANGELA JACKSON選手でした。見事に夫婦でダブル優勝を飾っていました。

10km男子優勝

10km男子優勝

10km女子優勝

10km女子優勝

本大会では、南西寄りの風や波が強く、決して良いコンディションではなかったものの、その分かなり白熱したレースを観ることができました。また、世界からはトップレベルの選手たちが出場し、その世界のレベルに圧倒されたとともに、日本人選手たちも良い刺激になったのではないかと思います。

今回は、チャレンジシリーズということで、レースのみの開催となりましたが、いよいよ来年には、本大会が開催されることが決定しているので、レースに限らず、ウェイブも開催されます。今回の大会を見てSUPをやりたくなった方も決して少なくないとも思いますし、レースをやっていた選手もさらにそのトレーニングには拍車がかかり、日本のレベルもますます上がっていくと思います。今後もルールやマナーを守りつつ、日本においてさらにSUP人口が増え、日本の海を盛り上げてくれることを願います。

最後の乾杯

最後の乾杯

詳細については以下のHPをご覧ください。
http://www.supu.co.jp/

小川予報士

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