先日行なったアンケートや、ユーザー様からの投稿でも周知の通り、サーファーやボディボーダーでも悩まれている方が多い腰痛!
藤沢市辻堂・つじロコ接骨院の岡田功司(おかだこうじ)院長に、腰痛予防と対処法を伺ってきました。
腰痛に悩まれている方、10年たってもこれからもずっとサーフィンを楽しみたい方、必見です!!!!
柔道整復師。歴17年、辻堂に【つじロコ接骨院】を開業して10年。
サーフィン歴は21年。自身も腰椎すべり症を患い、サーフィン中に下半身がマヒして動けなくなったことも。
波があれば昼休みは海へ。地元サーファーのパフォーマンスを支えています。
http://tsujiloco.com/
サーファーと腰痛
腰痛と聞いて思い浮かぶのが、ぎっくり腰と腰椎椎間板ヘルニアですね。ここでは、ぎっくり腰と椎間板ヘルニアの違い・対処方法・ストレッチ・筋力トレーニングなど腰痛について簡単に書いていきます。
ぎっくり腰は急に起こるものと思われがちですが、ほとんどの場合が前兆があるもの。特に疲れていたり、冷えていたりするとぎっくり腰になりやすく、モモやふくらはぎが攣(つ)ったり張ってきたな~なんて思っていたりすると要注意です。
海で腰痛を起こしやすいシチュエーション
テイクオフ時
高所から飛び降りたとき
波に上から潰された時
長時間の波待ち姿勢
では、なぜぎっくり腰になるのでしょうか?
自分が意識していた動き(負荷)よりも強すぎたり弱すぎたりしたときになったりするパターンと、腰(体幹)を動かす筋肉が弱っていたり硬くなっていたりした時に、強い動きを行った際に負荷に耐え切れずなってしまうパターンが多いようです。
重いと思っていた荷物が軽すぎたり、軽いと思っていた物が何かに引っかかって急に重くなったりしたときに、危ない!と感じたことはありませんか?実際に煮豆を一粒取ろうとして箸を伸ばしただけでぎっくり腰になった患者様もいらっしゃいます。
僕もサーフィンをしていて、冷えてきて動きが悪くなってきたな~とか、脚が攣(つ)ってもそのまま波乗りを続けてたりした時にぎっくり腰になったことがあります。腰が動かないまま砂浜に打ち上げられるようにして丘に上がり動けるようになるまで自分でなんとか治療したのを覚えています。
腰椎椎間板ヘルニアですが、こちらは椎間板という背骨の間にあるクッション材の様なモノの中身が飛び出してしまう症状で、ただ飛び出してしまっただけでは問題がないのですが、飛び出してしまったものが神経に触ってしまうと、脚の方に痺れや痛みなどが出てしまうというものです。椎間板ヘルニアには好発年齢があり、30代後半から40代後半がとくになりやすいと言われています。
では、こちらはどんなときになりやすいかというと、体幹を曲げた状態から無理に起こした時や、体幹を反らした時に後方から衝撃があった時、高いところから飛び降りて身体が押しつぶされた時に起きやすいです。
腰痛になってしまった時の対処法
腰痛になってしまった時の対処法として何パターンか挙げてみます。
・グキッとなって直ぐで、患部が熱を持っている場合
冷湿布を貼って患部を安静にしましょう。コルセットなどを使用するのも効果的です。病院や接骨院などを受診したほうが良いです。
・徐々に痛くなってきた、熱感もなくピキッとなって急激な動作で痛い場合
前屈などのストレッチをじっくりゆっくりと気持ちがいいな~くらいの刺激で行ってください(痛みが増すようであれば直ちに中止してください)
・起床時に腰を伸ばすと痛くて伸びない場合
腰回りを温めて、股関節前部のストレッチを行ってください。(痛みが増すようであれば直ちに中止してください)
・腰部に痛みがあり、脚が痺れているとき
無理をせず医療機関を受診しましょう!
・何もしていなくても痛く、いろいろな動きをしても痛みが変わらない症状のとき
医療機関を受診しましょう!(尿管結石などの石ができた場合やガンなどの場合でも腰痛が起きることがあるので少しでもおかしいな?と感じたら専門医に相談することが大切です)
ぎっくり腰にならないために何をすればよいのか?
サーフィン中のぎっくり腰を防ぐためには、入水前の準備運動が大切!ポイントとなる筋肉は、大腿四頭筋(腿の前の筋肉)、ハムストリングス(腿の後ろの筋肉)、梨状筋(お尻のほっぺの筋肉)、腸腰筋(大腰筋ともいい股関節を曲げる筋肉)の4つ!
ここを伸ばしてあげるのが良いのですが、運動前にじっくりとしたストレッチは筋肉の反応が悪くなってしまうのであまり良くありません。大きな動きの中でその部分を動かしてあげるのが良いですね!じっくりゆっくりのストレッチは運動後にお願いします。あとは、心拍数を上げて身体を温めてから入水してください、これだけでサーフィン中のぎっくり腰のリスクはだいぶ減ります。
サーフィン前の準備運動として…
おすすめはブラジル体操!
サッカー選手がよく試合前に行なっている
ウォーミングアップです。
また、一般生活をする上でぎっくり腰になりやすい人の生活習慣として、座っている姿勢が悪いことが多いようです。椅子やソファー・床に座るときにどかっと腰を下ろして脚を投げ出している座り方や、脚を組んで長時間同じ姿勢を続ける、床に座っているときの横座り等、骨盤と背骨のバランスが崩れている方にぎっくり腰が起きやすいので、座り方を気をつけるのもぎっくり腰予防になります。
腰痛を起こさないためのストレッチと筋力トレーニング
ストレッチで重要なのが先にあげた4つの筋肉です。
大腿四頭筋(だいたいしとうきん)のストレッチ
まずは大腿四頭筋から。この筋肉は股関節屈曲・膝関節伸展の2つの運動に使われます。なのでストレッチは股関節伸展・膝関節屈曲をすると伸ばされます。ここでストレッチのコツとして曲げた脚の踵(かかと)を真ん中・内側・外側の三方向に持っていくとモモ前の真ん中・外側・内側に効かせることができます。
『う~効くぜ~』まで伸ばさないで『伸びて気持ちがいいな~♪』位の力で一方向30秒から1分程度を行うと徐々に筋肉が伸ばされていきます。
ハムストリングスのストレッチ
次にハムストリングス。この筋肉は、股関節伸展・膝関節屈曲の運動に使われます。また、躯幹(腰)を前に屈めた状態から起こす時にも使われます。なので、股関節屈曲・膝関節伸展で伸ばされます。
が、ここで注意点が一つ。膝関節を伸ばしすぎると膝の後ろにしか効かなくなってしまうので膝は軽く曲げておきましょう!
ここにもストレッチのコツがあります。身体を前に倒したらつま先を真ん中・内側・外側に傾けてストレッチしてみてください。ハムストリングスの真ん中・外側・内側がそれぞれ伸びていきます。ここも一方向30秒から1分程度を行うと徐々に筋肉が伸ばされていきます。
梨状筋のストレッチ
次に梨状筋にいきましょう!梨状筋は股関節を外転(外側に回旋)する筋肉でその作用よりも立っている時などに体を支える働きの方が主となっています。この筋肉を伸ばすには、伸ばしたい方の脚を曲げて逆の脚のモモの上に外くるぶし部分を置き躯幹(腰)を前に曲げていきます。
椅子に座って行うと楽ですが、床や砂浜などで行うとなんかデキル人っぽさが出ます。この動きも30秒から1分程度を行うと徐々に筋肉が伸ばされていきます。
腸腰筋(ちょうようきん)のストレッチ
最後は腸腰筋です。この筋肉は股関節を屈曲させる筋肉で、波待ちの姿勢など長時間の股関節屈曲などで固まってしまうので股関節を伸展してあげると効きます。前後開脚やうつ伏せで上半身だけ起こす方法などいろいろありますが、自分に合った方法を探してみてください。
どのストレッチにも言えますが、強く伸ばしたりするのは逆に筋肉が硬くなるので逆効果です。じっくりゆっくり深呼吸をしながらが一番効果的です。
筋力トレーニングですが、体幹を鍛えるのが腰痛予防には大事です。ただし、ウェイトを使って行うのはNGです。筋力は付いてもサーフィンなどの細かい動きに対応しにくい筋肉になってしまうので、なるべく自重で行うようにしてください。
体幹を鍛えるのが腰痛予防には大事
僕が勧めるのは、アームレッグクロスレイズ!四つん這いになり、右腕+左脚・左腕+右脚を伸ばしていきます。だいたい5秒~10秒を10回1セットで交互に行います。余裕ができたら腕を戻すときに右肘を左膝に、左肘を右膝に付けてという運動を足してみましょう!これで背筋と腹筋が一緒に鍛えられます。
筋力トレーニングはあまり間を空け過ぎたら効果が少なくなってしまうので、最低でも4日に1回は行うようにしましょう!
ケガを防いで楽しいサーフィンライフを送ってくださいね!
つじロコ接骨院
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(波伝説ユーザークーポンあり!)
▼つじロコ接骨院分院 S-1接骨院開院!