千葉・太東ビーチパークにて、8月25日(火)~30日(日)にかけて、NSAの50周年を記念した全日本選手権と、JPSAとの合同開催で『Blue Eco System All Japan Pro』が開催されました。
なにせ、全国から支部予選を勝ち抜いてきたトップアマ、ショート・ロングのプロがこんなに集まる機会はなかなかなく、それはそれは盛り上がっていました。
その中でも、JPSAのロングについて書いていきたいと思います。
ショートのプロは志田下ポイントで行われ、ロングはその志田下ポイントの右側の堤防をはさんで右側(太東ポイント寄り)で、27日(木)から行われました。
わたしが現地入りした26日(水)は、車で走りながらたまに見える海が、はるか沖のほうから大きなうねりを伴って大荒れしている状況で、目を疑いつつ、冷や汗をかいたのを覚えてます。
1日目~2日目の様子は……レポートを参照ください。
3日目の29日(土)は、ショートの試合が消化され、ロングボードはこの日は行われず、最終日30日(日)は、女子のQFからスタートし、SF、FINALへと進行しました。
場所は少し太東ポイント寄りへとずれて太東ビーチパークのほぼ真ん中。波は少し落ち着いてきたものの、しっかりとしたサイズが続き、肩~頭。相変わらずの激しいショアブレイク。
女子のQFは潮が引いて、インサイドの速めのブレイクが目立つ中、スタートとなりました。
インサイドには海藻がたくさん浮いており、ライトへ乗っていくとリーシュに海藻がからまってなかなかイライラしそうな雰囲気。
太東をホームとする岡澤紫穂選手は、持ち前の女性らしいきれいなノーズライディングを決め、3連続優勝を納める吉川広夏選手は安定感がありつつ、スピードのあるノーズライディングを決めていた。ノーズを武器とする二人の対決は吉川広夏選手に軍配が上がりました。
小高恵子選手はインサイドで板を折りながらも攻め続けたものの、なかなかいい波をつかめず敗退。一方、ボード・ウェットともに新規一転して挑む鈴木裕美選手はショルダーが伸びる波を確実につかみ、ファイナルへと進出。
秋本祥平選手は得意とする華麗なノーズライディングをきっちりと決めて試合をリードするものの、桜岡甲太選手は力強く、しっかりと安定したライディングを確実に2本で決め、勝ち上がりました。
佐久間秀人選手は得意のレフトを攻めるべく、左にポジショニングするものの、ポテンシャルのある波がつかめずにいる中、森大騎選手は持ち前のスピードのあるライディングを魅せファイナルへ進出しました。
ファイナルは男子から行われ、桜岡甲太選手と森大騎選手の太東ロコボーイ対決のスタート。
桜岡甲太選手はアウトでじっくりとポテンシャルのある波を待ち、グッドスコアを出すもののバックアップスコアが伸びず、焦りからか持ち前の安定したターンでひっかかり、ワイプアウト。
一方、森大騎選手はスピードのあるライディングのなかに、攻めるノーズを決めつつ、しっかりとリエントリーをメイク。
桜岡甲太選手も最後まで攻めていたものの、惜しくも敗退。優勝は森大騎選手となりました。
そして、女子のファイナル。千葉・御宿をホームとする今年度3連続優勝を果たす吉川広夏選手と千葉・旭をホームとする鈴木裕美選手。
吉川広夏選手は、得意とするノーズを早いタイミングで決めてくるものの、そのあとのターンでひっかかってしまって、ワイプアウト。なかなかメイクすることができません。
一方、鈴木裕美選手は、ノーズやカットバックと、コンビネーションを決めつつ、きっちりメイク。ハイスコアを叩き出し、優勝を決めました。
鈴木裕美選手は、3連続優勝を果たしている吉川広夏選手との戦いで、終わった後も興奮さめやまぬ様子で、「まさかあのピロタン(吉川広夏選手)に勝てるなんて!自分でも信じられない!」と語っていました。
このハードなコンディションのなか、行われた大会は波乱と感動を巻き起こしてくれました。
何が起こるか、誰が勝つか、わからないワクワクを感じることができる大会でした。
残るはあと2戦、湘南・茅ケ崎と千葉・千倉です。お近くの方は是非、実際のプロのライディングを見に、足を運んでくれると嬉しいです。