さて、いきなりですが題名の「四十八願」は何と読むでしょう。
正解は…。
「よいなら」「よいなが」などと読むようです。
これは何だと思いますか。
薄々気づいた方もいらっしゃるかと思いますが、栃木県などに多く存在する「名字(姓)」だそうです。今これをたまたま見ていらっしゃる四十八願さんがいたら、誠にすみません。何の悪意も脈略もないことを断っておきます!
この世に生を受け32年。本当につい先日のことです。近所を歩いていると、いきなり視界に入ってきた未だ見ぬ表札の文字に目が釘付けになりました。初めて見る何とも言えない強烈なインパクト!「四十八願」の文字。
「これは名字!?それとも何か宗教的な名称!?」
「願」という文字が入っているし、「四十八」って相撲の決まり手の数であったり、流行のAKB?SKE?48ってそんな儀式的な数字なのかな?などと想像が駆け巡ります。
「なんだなんだ!?」
大きな衝撃は受けました。
まだ会ったことのない四十八願さんを名指ししてウラナミを書いているようで大変恐縮ですが……。名字というドラマに興味を持ってしまいました。
各名字って歴史があり、由来も様々。
珍しい名字の友達には由来を聞いてしまったり、席次表を見ても特別な存在を感じたりと、過去に似たような感覚を覚えたごく普通の名字をお持ちの方も多いと思います。自分も過去に出会った珍しい名字の友人などには、出身はどこかなど尋ねたことは何度もあります。ちなみに、かく言う僕はというと、クラスや会社の小さなグループ内でも3人くらいはいてもおかしくない、確か多い順ベスト1 or 2には入る名字の持ち主です。
最近だと、能年・蓮佛・剛力・水卜・佐村河内などの珍しい苗字の芸能人もいますし、四十八願さんの表札を見てからは、気づいたら名字関連のものをインターネットで調べまくっている自分がいました。
自分の中では、完全に雑学的だと思うし(研究している人がいましたら御免なさい)、自己満足となってしまいますが、13万ある、27万あるとも言われる日本人の苗字についてこれは逸脱だと思うものをいくつか紹介させて下さい!
では行きます。
百千万億(つもい) → 全く読めません。
春秋(ひととせ) → 全く読めません。
東西南北(よもひろ) → 全く読めません。
四月一日(わたぬき) → 綿を積む時期だから
阿(いのまえ) → 「あいうえお」で「い」の前だから
九(いちじく) → 1文字で九だから
唯一、卍が入る苗字「卍山下」
読みは「まんざか」「まんじやました」だそうです。
何か格好良い!と思いますが、自分の中では珍しさ堂々の1位です。
さらに、「現在5世帯以下しかいない名字(2014年2月時点)」というのをインターネット上で見つけたので、是非記しておきます。
・雲母(きらら)
5世帯。近年、静岡県に多く、特に小笠郡菊川町吉沢に集中してみられる。北海道にもみられる。雲母(うんも:鉱石)の産地。きらきらと光ることから名前がついた。
・回り道(まわりみち)
3世帯。和歌山県日高郡日高川町千津川廻り道がルーツ。現在は和歌山県や兵庫県、神奈川県にみられる。
・蓼丸(たでまる)
1世帯。広島県に少数みられる。
・小浮気(おぶき)
4世帯。現千葉県北部である下総国相馬郡小浮気邑発祥ともいわれるが、伝統的な名字である。近年、京都府、滋賀県にみられる。
・東京(とうきょう)
現在大阪に1世帯。東京の地名から姓となる。大阪府岸和田市や鹿児島県にわずかにみられる。語源は日本の首都である東京から。
・辺銀(ぺんぎん)
現在沖縄に1世帯。渡来人による帰化名字。
・猫屋敷(ねこやしき)
5世帯。現岩手県南東部と北西部を除く地域である陸中発祥ともいわれるが、伝統的な名字である。近年、岩手県、旧蝦夷地である北海道などにみられる。
・鰻(うなぎ)
2世帯。近年、鹿児島県指宿地域などに少数みられる。
・勘解由小路(かでのこうじ)
1世帯。京都の小路の名称であり勘解由使庁の所在地からきている。ここに屋敷を構え地名を称号したとされ、現在は山口県に少数みられる。京都府京都市に地名が残っている。
・七五三田(しめた)
2世帯。現千葉県南部である安房発祥ともいわれるが、伝統的な名字である。近年、千葉県鴨川市にみられる。
・御薬袋(みない)
5世帯。現山梨県である甲斐国巨摩郡薬袋村が起源である。近年、兵庫県、東京都などにみられる。
・秀吉(ひでよし)
5世帯。現広島県東部である備後発祥ともいわれるが、伝統的な名字である。近年、広島県神石郡神石高原町などにみられる。
・奉日本(たかもと)
1世帯。伝統的な名字である。近年、大阪府茨木市にみられる。
・獅子王(ししおう)
2世帯。伝統的な名字である。近年、滋賀県大津市にみられる。
・降魔(ごうま)
3世帯。詳細不明。
・邪答院(けいとういん)
1世帯。詳細不明。
・野ざらし(のざらし)
1世帯。詳細不明。
・凸守(でこもり)
1世帯。詳細不明。
昔の人のとんちが効いているものから、全く読めないものまで、さらに沢山の名字が存在しているようです。
インターネットなどを見ると、由来から、どこに多い苗字だとか色々調べられます。ご興味のある方は是非チェックしてみて下さい!特に僕のようにどこでもいる名字を持って生きてきた方には、軽い衝撃の連続です。
ちなみに僕の名字は全国多い順1位か2位のSです。このS、本当かどうかは分かりませんが、「雪」と書いて読ませる場合もあるようです。なお、「幽霊苗字」といって確固たる証拠がない名字も多いようです。いくつか例に挙げさせてもらった名字ですが、もし当てはまってしまった珍しい名字をお持ちの波伝説ユーザー様が読んでいらして、しかも間違っている情報でしたら深くお詫びを申し上げると共に、是非、「間違っているよ!」と教えて下さい!