田原啓江のウラナミ『カウアイ・トリップ後編』

田原啓江

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田原 啓江 / こんにちは。プロサーファーの田原啓江です。千葉南の波情報を担当しています。ウラナミではプライベートなことはもとより、サーフィンや海外遠征、トリップのことなど満載してお届けしたいと思います☆

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オーナーが与えてくれた、staffルームの一角の小さな一人部屋。
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隣は、いつも笑い声が絶えず、何でも歌にして私を励ましてくれた大好きなSUNNY。
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奥の部屋は、オーナーの息子、ジェイコブ。
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結局は、カウアイ中のサーフポイントをすべて私に教えてくれました。

みんな日本の歴史や文化に関心があり、とてもリスペクトしています。
「ヒロエは、何でそんなに怒らないの?ブッダだから?」
「お茶は、片手で飲んじゃイケないの?」(マグカップを両手で飲んでいた私に、ジェイコブ)
いつも何でも、質問責め。
ある日、SUNNYの部屋に呼ばれて行ってみると、壁一面に天照大御神のポスターが貼ってありました。
「ねえ、これは日本の美しい太陽の女神様でしょ?」と聞く。
そうだよ。SUNNYと同じ名前だよ。

いつしか距離が自然に縮まり、いつも底抜けに明るいSUNNYが去年・・・子宮全摘出をする精神的にも肉体的にも大きなダメージを受けていたことなど、国籍を超えて、肌の色を超えて、言葉の壁を越えて共有、共感できる間柄になっていました。

このホステルは、世界中からあらゆる旅人達が集まる場所。
高額なツアーではなく、いろいろな事情や要望でオリジナルな長く旅を続けている人がほとんど。
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集合写真の掛け声「SAVE MONEY!!」を初めて聞いたときは、耳を疑った。(笑)

ここカウアイ島は、スーパーのレジ袋もすべて紙製。電信柱も、あえて管理が大変な木製。
夜間の街灯は、ほとんどない。
街にはゴミ一つ落ちていない。
環境にやさしく、資源は何度もくりかえして、大切に使うことが徹底されている。

大きくて贅沢な家、高価なレストランに高級車。
そんなものをステイタスとする傾向に、やっぱり育った私。
・・・それよりもっと優先して教えるべきものがあったじゃないか、と自分の教育に疑問を感じました。
限りある時間、限りあるお金、もちろん限りある資源。
そのなかで、自分を知り、すなわち「足りるを知ること。」

このステイが終わるころには
波チェックの無駄なドライブも、なるべく控えるようになりました・・・。
サーファーとして「環境に優しくないエゴな自分が、波になんて乗れるはずない」と思うように至ったから(笑)。
自然のなかに生かされている、自分。

そしてLIFEはとてもシンプルでした。
例えば年齢とか収入、肩書。
語学力や、人種、人それぞれのコンプレックスは自分自身が作ったもの。
たくさんのヒッピーの人もいたし、同性愛の人にも出会いました。
許し、受け入れ、生かされていることを感じ、それぞれにハッピーに過ごしていました。

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カウアイ島には、先住民族「メネフネ」という小人伝説があります。
古くは、人間のためにあらゆる建造物を作り、勤勉で人に役立つことを沢山してきたようです。
夜のうちに働き、人々はその姿を決して見てはいけなかったそうです。
見た人は、石に変えられてしまったそう・・・・。

メネフネの存在は不確かです。
けれど、雄大な自然の中でタブーを犯せば排除され、生かされていることに感謝する大切さを教えてくれているような気がします。
カウアイ島全土に流れる神秘の雰囲気でした。

貴重な旅や経験に感謝。

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サーファーとしてだけでなく
これからの人生にとても意味深い旅になりました。
逆らうことなく
良い流れに乗りたいと思います。

皆様も、機会があれば是非
500$の遊覧ヘリコプター・ツアーではなく(笑)
カウアイの大地を歩いて旅してみてください。

日本にはない何かが見つかるかもしれません☆

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