☆加藤のウラナミ『インベーダーの教えは生涯忘れない』

☆加藤

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☆加藤:会社代表であり、波乗りと海が大好きな50代サーファーです。子どもたちに安心安全な海を残すことと、島国などへ高精細な気象情報を提供することを残る人生のライフワークにしました。サーフトリップネタが多くなりますがお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。

インベーダー[縮小]

水辺の安全教室
7月中旬、神奈川県教員委員会と神奈川県ライフセービング連盟との共催による『水辺の安全教室』の講師として、茅ケ崎市立浜〇〇中学校に行ってきました。講義内容は、泳げるとは?、溺れるとは?、波、風、潮、離岸流について、セルフレスキュー、万一のレスキューの仕方について、海の危険な生物などです。

『水辺の安全教室』が始まったきっかけは、ある中学校の生徒3人が河口を渡ろうとして流され、そのうち2人が亡くなった悲しい事故に起因しています。
同中学校は海から2kmくらいの距離にあり、生徒さんは自転車で海に簡単に遊びに行ける距離なので、夏休み前の『水辺の安全教室』は生徒さんの命につながる可能性を秘めているので、毎年精一杯やらせて頂いています。
中学1年生(約200名)が対象ですが、同学校での講義は3回目です。例年自己紹介のあとに、『サーファーは手を上げてくださ~い』と言うと、大体数名の手が上がりますが、年を追うごとに減ってきている感じで、ついに今回は男子生徒1人だけになってしまいました。(涙)
病欠などでサーファーが1人しかいなかったのはたまたまだったのかもしれませんが、若年層のサーファーが減っているのは、少子化に加えて、若者のスポーツ、車、水(海)離れが根底にあるようです。今後のサーフィンの活性化、もしくは衰退を阻止するためには、2020年の東京オリンピックでサーフィンが新種目として取り上げられて、再び若い世代から注目を集めるようになることを切に願うばかりです。

インベーダーから教わった掃除の仕方
1年ぶりに浜〇〇中学校にお邪魔して、体育館の幕の上部の校章を見たら“浜中”であることに気がつきました。実は自分の母校も、横浜市磯子区にある市立浜中学校“浜中”でした。
その“浜中”でふと思い出したのが、当時隣のクラスの担任のインベーダー(宇宙人)こと「沢野先生」でした。

先生は、身体が大きく肩幅が広いばかりか、指導はとても厳しく、生徒たちから“インベーダー(宇宙人)”というあだ名を付けられて、とても恐れられていました。本来の専門は英語の先生だったかと思いますが、当時技術の先生が不足していたために、我々の学年はインベーダーが週に2時間教えていました。その授業で本棚を作って、先生から褒められたのを今でも覚えています。
毎回授業が終わると同教室の掃除をするのですが、これがとても厳しかった!!! まだ一部に木造校舎がある時代で、技術の教室は古い木造校舎だったので床は板張りです。
『お前ら、なんにも掃除の仕方を知らねぇんだなぁ~!!!ホウキというのは掃(は)くんだよ。押してはダメなんだ。毛先を床から離さずに、優しくスナップを効かせてサッサッと掃くんだよ!! そして、床の板目の溝に入った細かいゴミもきれいに掃きだすため、板目に合わせて掃きながら進むのだけれど、自分が後ろに下がってしまったら足の裏にゴミが付くからダメ!! 掃きながら前に出るんだ。そして、教室の端まで行ったら180度反転して折り返してくる。それを繰り返すだけだぞ~。』

なお、「掃除の仕方とほうきの使い方」及び「ほうきの掃き方【動画】」をきちんと学びたい方はこちらを参考にされてみてください。

http://fujikanzai-mb.jugem.jp/?eid=114

https://www.youtube.com/watch?v=b7XbglCkqFM

掃き掃除が終わってからはモップで水拭きしたあとに、机と椅子が板目に揃って前後左右1cm以内できちんと整っているか、先生による合格がおりない限り生徒は帰れないのでした。(涙)
教室をきちんと掃除して机・椅子を完璧に整えると、見違えるようにきれいになり、教室が生き返ったようにも感じるのでした。あの完璧な掃除を終えた時の感動があったからこそ、今でも掃除の仕方は身体に染みついています。
この時に掃除の仕方をきちんと叩き込まれたお陰で、空手の稽古のあとで子どもたちに掃除の仕方を教えるのですが、今でも沢野先生に教わったことをそのまま伝達しています。
学校現場の先生方の負担は少なくないとは思いますが、掃除の仕方についても、できれば義務教育の中できちんと教えるべきことの一つだと思います。私も一時は教師を目指して教員免許を取得しましたが、もしも教師になっていたら教え方には自信はありませんが、きっとあいさつと掃除に関してだけは、沢野先生同様に厳しかったはずです。(笑)
厳しい恩師の教えは、生涯忘れることのない貴重な教えだと思います。(了)

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