Hのウラナミ『夏はすぐそこに?』

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H:ボディーボードがメーンです。一番印象に残っているのは、20年前に入ったエフカイでなぜかパイプの端まで流されて乗ってしまった恐ろしく掘れたデカい波。入社は16年ほど前、ダイヤルQ2で波情報を配信した時代です。今はデスクの仕事が多いですが、波チェックに関しては生涯現役でいたいです!

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先日のチェックの際に真夏を思わせるような、うだるような暑さを久々に味わいました。今は梅雨前線が南海上に停滞する梅雨ですが、夏はもうそこまで来ています。皆さま良い波に乗っていますか?

鵠沼をチェックしてビーチから国道134号線沿いの駐輪場に停めたバイクに戻る際に、ふと北の空に目をやると、遠くの空でモクモクと真っ白な綿飴のような入道雲(積乱雲)が足早に膨らんでいるのが見えます。

辻堂ポイントに着いて、チェックを終えて再び国道134号に出ようとすると、今度は真正面にド迫力の入道雲が。たった15分強の間に、一気に巨大化してこちらに迫ってくる感じです。よく見ると、雲の形が何匹もの動物の顔のように見えてきます。コアラ、パンダ、クマ、イヌ、ネコなどなど……

南からの湿った空気や、強い日差しで起こる上昇気流と、上空の寒気がぶつかって、ものすごい勢いで積乱雲が発達しているのでしょう。波伝説の雨雲レーダのアニメーションでチェックしてみると、ちょうど多摩地区あたりから強い雨雲が急速に南に膨らんできているのがわかります。

確実にチェックや動画レポートをしないと、と思うのですが、気持ちは焦り、雲の様子がとても気になります。もしこの雲が湘南まで南下してきたら、かなりマズイことになりそうです。念のために辻堂のオフィスに寄って雨具をつかみ、次のチェックポイントに向かいました。

当日は真夏並みの気温の上昇や陽射しによって、沿岸ではオンショアが強く、ややジャンクなコンディションですが、本当に積乱雲が南下すると、風がオフショアに変わり、波質が良くなる可能性があります。

このあとの予測を考えるうえで重要なので、雨雲・雷レーダやアメダスなどで内陸の状況を細かくチェックした結果、積乱雲が湘南まで南下するにはかなり時間がかかり、来たとしても日没以降になりそうと、いう予想に落ち着きました。

平塚で波チェックを終えて、雲の様子を見てみると、だいぶ近くには来ていましたが、初めに見たときよりも雲の密度が薄くなり、広がりや動きも見えづらくなってきています。

でも何となく、バイクのミラー越しに見ていると、背後から巨大な生き物に追いかけられているような落ち着かない気分です。
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結局オフィスに戻った頃には、雲の南下はほぼ止まったようで、夕方には積乱雲は遥か遠くにしか見えなくなりました。オフィスのラジオでは東京の西部で大雨が降ったとのニュースが流れていました。

目視ではかなり近くに見えた入道雲ですが、きっとかなりの高さがあったために、実際の距離よりも近く、迫力満点に見えたのですね。

夏の訪れを間近に感じたひと時でした。

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