ラジオって、普段聞かれますか?
思い起こせば、自分は小学生の頃から聞いているような気がします。もちろんテレビも見ますが、ラジオの方が落ち着いて、ずっと聞いていられるし、良し悪しはありますが”~ながら”作業が出来るのが嬉しいんですよね。
そんなラジオに、自分は6年間、気象解説…いわゆる『お天気お兄さん』として出演していました。中継車に乗ってスタジオを飛び出し、季節の行事や花や木々、商店街や公園など街の様子とともに、天気予報を伝えていました。自身のライフワークとして、季節の移り変わりを、季節の風物詩や旬の食材を通して伝えてゆきたいと思うなかで、本当に貴重な経験となりました。
ラジオはテレビと違って「音」だけで伝えなければなりません。逆に、ずっと画面を見ている必要はないので、体調を崩して屋外に出られない寝たきりの方だったり、目が不自由な方などは、良く聞いておられるとも伺ったことがあります(が、私自身、実際のところは調べたことはありません)。いずれにしても、自分が体感したことや目にした風景、色や匂い、味などは、全て「言葉」にしなくては伝わりません。
でも、オンエアに与えられた時間は限られています。欲張ってたくさん情報を詰め込んでも、聞いてる側は混乱してわかりづらくなり、逆に端折りすぎれば、薄っぺらく、何の感動も伝わらないんですよね。なので、事前のネタは沢山あっても、実際のオンエアは1つか2つに絞ります。
ラジオって、テレビと違って、何となく「自分に話しかけてくれてる」ようにも感じます(と思うのは自分だけでしょうか…)。語弊があるかもしれませんが、普段の存在感は薄かったとしても、常に語りかけ、季節の流れやその時の音楽や話題を伝え、時に話を聞いてくれているような安心感を与えられる…そんなラジオが良いなぁと思うし、自分自身がそんな人間になれたら良いなぁと思った師走のひとときでした。