翌日は朝から仕事にも関わらず、日付けが変わってもまだ2~3時間は遊んでいたい20代中盤。
その日も今で言う夜明け前チェック頃にベッドに潜り込みました。
ウトウトしたのも束の間、携帯電話に着信がありました。
母からの通知でした。
シングルマザーだった母は夜仕事をしていたので、明け方にも関わらず「迎えに来い!」と、無理な要求してくる事もたまにあり、またその類いの電話だと思って出てみると、電話に出たのは母ではなく友人であろう男性でした。
どうやら母が病院に運ばれたらしく、すぐに来いとの事。
まったく夜明け前チェック頃の時間に迷惑なものだと思いつつも何だか嫌な予感がしたので、念のため当時高校生だった弟も連れて行きました。
病院に着くとすぐに母がいる部屋に呼ばれ、母が亡くなった事を告げられました。
人って急に死んじゃうんですね…
母との最後の会話は、その日の朝に振り向きもせずに言った「行ってきます」でした。
何ひとつ親孝行が出来ず、むしろ人一倍親不孝だった事を悔やんだあの日から、このウラナミを書いている8月24日でちょうど10年が経ちました。
それから私は、母が命をかけて育ててくれたこの命を大事にそして楽しく生きる事で、親孝行になるのではないかと思って過ごしています。
おかげ様で今は仕事や生活環境にも恵まれて、心の底から母に「産んでくれてありがとう」と思っています。
もしこのウラナミを読んで、うっかりウルっときてしまった方がいましたら、この後に親御様に電話ででも、「ありがとう」と伝えてみてください。
私の分まで親孝行して頂けると有り難く思います。